デジタル大辞泉
「押し照る」の意味・読み・例文・類語
おしてる【押し照る】[枕詞]
[枕]一面に照り光る難波の海の意から、地名「難波」にかかる。
「―難波の国は葦垣の古りにし里と」〈万・九二八〉
おし‐て・る【押し照る】
[動ラ四]一面に照る。照り渡る。
「窓越しに月―・りてあしひきのあらし吹く夜は君をしそ思ふ」〈万・二六七九〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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おし‐て・る【押照】
- [ 1 ] 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 「おす」は、日や月などの光が威力を一面に及ぼす意 ) 光がくまなく照る。一面に照る。
- [初出の実例]「桜花今盛りなり難波の海於之弖流(オシテル)宮にきこしめすなへ」(出典:万葉集(8C後)二〇・四三六一)
- [ 2 ] 枕 光が一面に照る意で、地名「難波(なにわ)」にかかる。おしてるや。
- [初出の実例]「於辞氐屡(オシテル) 難波の埼(さき)の 並び浜 並べむとこそ その子はありけめ」(出典:日本書紀(720)仁徳二二年正月・歌謡)
押し照るの補助注記
かかり方は、難波に対する賛美の気持からか。他に( イ )難波の海上が一面に光り輝いている実景にもとづくもの、( ロ )「冠辞考」の襲い立てる浪はや、( ハ )「枕詞解」の押し並べて光る浪の華、などの諸説がある。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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