押立山(読み)おつたてやま

日本歴史地名大系 「押立山」の解説

押立山
おつたてやま

高森村の東北部にある小丘。天明―文政年間(一七八一―一八三〇)の高森区蔵の文書に「おつ立山」と記す。文政三年(一八二〇)の高島藩主御巡見附留書帳(高森区蔵)には「御書上之事」として、「往古よりおつ立山 御殿様御物見場 一五丁 御登り 一三丁四拾間 御下り」と記されてある。押立山は別に国見くにみ(乙事村郷蔵所有重宝絵図)ともよばれ、歴代の高島藩主が封を受けた後、領内を初めて巡視する御巡見(御国廻りともいう)の際、「上り大門」より登り、押立山の頂上国見の儀を催すのがしきたりで、高島藩領内の実況、甲信の国境、甲斐代官領の様子等について視察し、終わって「下り大門」より下山する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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