拡散二重層(読み)カクサンニジュウソウ

化学辞典 第2版 「拡散二重層」の解説

拡散二重層
カクサンニジュウソウ
diffuse double layer

電極電解質溶液界面には電気二重層が存在する.シュテルンの電気二重層モデルでは,電気二重層は,Helmholtz層とGouy-Chapmanの拡散二重層で構成される.拡散二重層は,電極表面とHelmholtz層で生じた電荷の不均衡を釣り合わせる層であるが,この層に存在するイオン分布はHelmholtz層の分布とは異なり,電極による静電的な束縛と熱的なじょう乱両方によって支配される.拡散二重層の厚さは電解質の型と濃度に依存し,価数が大きいほど,また濃度が高いほど薄くなり,10-6~10-9 m の範囲にある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

関連語 シュテルン

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android