改訂新版 世界大百科事典 「接着紙」の意味・わかりやすい解説
接着紙 (せっちゃくし)
adhesive paper
片面または両面に粘着剤を塗った紙で,粘着紙ともいう。粘着ラベル,粘着テープなどに用いる。粘着ラベルの原紙には上質紙,コート紙,金属箔紙などを用いるが,紙粘着テープにはクラフト紙を用いたものが多い。粘着剤には,天然ゴム系,合成ゴム系,ポリアクリル酸エステル系,ポリビニルエーテル系のものを使う。粘着ラベルは,剝離紙(はくりし)に粘着剤を塗ってその上に表面紙を重ね,印刷,型抜きをしてつくられ,使用時に剝離紙からはぎ取る。紙粘着テープは,剝離紙を用いずに紙の裏面にシリコーン(ケイ素樹脂)をコートし,巻き取ったときに接着紙自身が接着しないようにしている。商品梱包などの方法が変化し,段ボールの生産が増加するにともなって,シール用の紙粘着テープの使用量も非常に増加した。
執筆者:臼田 誠人
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報