接阻峡(読み)せっそきょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「接阻峡」の意味・わかりやすい解説

接阻峡
せっそきょう

静岡県中部を流れる大井川上流,川根本町の梅地付近から静岡市の井川ダムにかけての峡谷井川付近は標高約 1000mの山間部であるため,大井川は激流となり,川中にある巨岩,川岸の絶壁とぶつかり合い,壮観を呈する。かつては木材流送の際の難所であった。大井川鉄道井川線が走り,車窓からの原生林紅葉はみごとである。近くに接阻峡温泉がある。奥大井県立自然公園に属する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の接阻峡の言及

【大井川】より

…そこから下流には昭和30年代にあいついで完成した畑薙(はたなぎ)第一,同第二,井川などのダム群が連続する。これら巨大ダム群の人工美は,井川ダムの直下に続く接阻(せつそ)峡,寸又川の寸又峡の壮絶な峡谷美などとともに奥大井県立自然公園に,また雄大な山岳美を誇る赤石山脈の稜線部は南アルプス国立公園にそれぞれ指定されている。井川湖畔の井川は,接阻峡の存在によって,かつては下流との交通を遮断された陸の孤島であったが,これらの電源開発によって千頭(せんず)との間にダム工事用の軌道(現,大井川鉄道井川線)が1954年に通じ,また静岡市側からも井川林道が開通して,一躍奥大井観光と南アルプス登山の拠点となった。…

※「接阻峡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android