掻き返す(読み)カキカエス

デジタル大辞泉 「掻き返す」の意味・読み・例文・類語

かき‐かえ・す〔‐かへす〕【×掻き返す】

[動サ四]琴爪ことづめばちの裏で弦をはじいて鳴らす。
「―・したるの珍しく今めきて」〈・若菜下〉

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精選版 日本国語大辞典 「掻き返す」の意味・読み・例文・類語

かき‐かえ・す‥かへす【掻返】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. ( 「かき」は接頭語 ) 同じことを何度もする。繰り返す。
    1. [初出の実例]「昔のことども、かきかへしおぼし中宮の御あたりは」(出典:有明の別(12C後)二)
  3. 琴、琵琶奏法の一つ。下から上へすくいかえして鳴らす。したがって、琴爪(ことづめ)または撥(ばち)の裏で弦をはねて鳴らすことという(源氏物語玉の小櫛(1799))。
    1. [初出の実例]「『このむかしのおもほゆるてをあそばせよ』など、かきかへしたまふ時」(出典:宇津保物語(970‐999頃)内侍督)

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