揺るぐ(読み)ユルグ

デジタル大辞泉 「揺るぐ」の意味・読み・例文・類語

ゆる・ぐ【揺るぐ】

[動ガ五(四)]
揺れ動く。ゆれる。ゆらぐ。「大地が―・ぐ」
物事状態精神が不安定になる。動揺する。ゆらぐ。「体制が―・ぐ」「信念が―・ぐ」
ゆったりと構える。
「兄殿は…―・ぎたるところのおはしまさざりしなり」〈大鏡・道長下〉

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精選版 日本国語大辞典 「揺るぐ」の意味・読み・例文・類語

ゆる・ぐ【揺】

  1. 〘 自動詞 ガ四段活用 〙
  2. ゆれる。ゆれ動く。動揺する。ゆらぐ。
    1. [初出の実例]「女車多くところせうゆるぎくるに日たけぬ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)関屋)
    2. 「もういくら揺すぶってもびくともゆるがなかった」(出典:忘却の河(1963)〈福永武彦〉五)
  3. 心が動く。気が変わる。心が移る。
    1. [初出の実例]「ひとすぢにまつはれて、今めきたる言の葉にゆるぎ給はぬぞねたき事ははたあれ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)玉鬘)
    2. 「百万円の存在にたいする克巳の信念はゆるがなかった」(出典:ある女(1973)〈中村光夫〉二)
  4. 悠然とする。ゆったりとしてこせこせしない。
    1. [初出の実例]「あにどのは、〈略〉公事よりほかのこと他分には申させ給はで、ゆるぎたる所のおはしまさざりしなり」(出典:大鏡(12C前)六)

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