日本大百科全書(ニッポニカ) 「摩擦合金」の意味・わかりやすい解説 摩擦合金まさつごうきん 車輪の回転の抑制に用いられる金属、とくに鋼との摩擦係数の高い合金。使用目的上、鋼に対する摩擦係数が大きく、長時間の使用に耐え、相手(鋼)に損傷を与えない材料であることが望ましい。素地は銅または青銅で、摩擦係数を大きくするために約20%のシリカ、ムライト3Al2O3・2SiO2やアスベストが加えられ、相手の損傷を軽減するために約10%の黒鉛が添加されている。航空機のブレーキの摩擦面の温度は800℃以上に上がるので、10%以下のモリブデンや鉄を添加し、耐熱性を与えている。[須藤 一] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例