摩訶衍寺(読み)まかえんじ

日本歴史地名大系 「摩訶衍寺」の解説

摩訶衍寺
まかえんじ

[現在地名]尾道市原田町梶山田

摩訶衍寺山頂付近にあり、大鵬山と号し曹洞宗。本尊十一面観音(秘仏)。もと真言宗で木梨きなし鷲尾山わしおやま城主杉原氏の祈願所であったという(芸藩通志)。天文元年(一五三二)兵火により全堂焼失、天正八年(一五八〇)杉原元盛が山林一八町を寄進して三九ヵ村の祈願所として再興したが、元盛が後地うしろじ村の権現山(千光寺山)城に移ったため漸次衰亡したという(新修尾道市史)。毛利氏八箇国御配置絵図(山口県文書館蔵)文禄検地による書入れには寺領五石とあり、木梨摩訶衍寺とされている。万治元年(一六五八)か貞享四年(一六八七)三宝さんぽう(現福山市)の通天梵達が再興して曹洞宗に改宗(新修尾道市史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android