普及版 字通 「擺」の読み・字形・画数・意味
擺
18画
[字訓] ひらく・のがれる・ならべる
[字形] 形声
声符は罷(はい)。罷は网(あみ)と能とに従い、獣が網にかかり、免れようとして苦しみ罷(つか)れること。その網をひらくを擺といい、擺脱することをいう。〔玉〕に「兩手もてつなり」とし、(はい)と同字とするが、通用の義であろう。また漢の張衡の〔西京の賦〕に「牲を擺(なら)ぶ」と陳列の意に用いるのは、おそらく(ひょく)の意に用いたものであろう。犠牲を披(ひたく)して懸することを辜(ひょくこ)といい、字はまた罷辜に作り、罷は擺の意であろう。馬融の〔広成頌〕に「牲を擺(なら)べ禽を班(わか)つ」という語がある。
[訓義]
1. ひらく、のぞく、あける。
2. ふるう、ゆする。
3. のがれる、かえる。
4. ならべる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕擺 ハラフ・ウゴカス・ウチハラフ・ヒラク・カク・ハタラカス・トル・カマフ
[熟語]
擺印▶・擺宴▶・擺開▶・擺撼▶・擺局▶・擺鉤▶・擺手▶・擺酒▶・擺掣▶・擺設▶・擺荘▶・擺脱▶・擺渡▶・擺▶・擺頭▶・擺動▶・擺撥▶・擺飯▶・擺尾▶・擺布▶・擺▶・擺落▶・擺列▶・擺弄▶・擺拉▶・擺浪▶
[下接語]
振擺・風擺・揺擺・拉擺
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報