文化特性(読み)ぶんかとくせい(英語表記)culture trait

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「文化特性」の意味・わかりやすい解説

文化特性
ぶんかとくせい
culture trait

文化複合体を構成する最小,かつ理論的に設定された要素。文化要素ともいうが,文化要素の概念に比べて,より物質的,技術的である。民族調査の項目ともなり,分布規準にも用いられる。 1920年代に C.ウィスラーらの文化人類学者によって方法論的概念として使用されはじめた。文化特性摘出とその実態調査は,諸民族の文化の比較研究や相対的把握あるいは地域的・分布的特色の理解に役立ったが,同じ特性として記されたものの質的相違の理解や,特性複合内の要素関係およびその統合形態の理解には十分であったとはいえない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android