文殊原山
もんじゆばるやま
[現在地名]伊万里市東山代町
辻ン堂から山ン寺へ尾根道を行く途中の高原上にある山(四八〇メートル)。山頂の巨石群の下方に五メートル余の巨岩が立っているが、中央に「文殊菩薩」と刻んであり、碑前には籠り堂が建てられている。山ン寺大祭日と同じ一二月一日には近郊からの参拝客も多い。
すぐ下方の文殊原溜池の池底から石包丁・石斧・石剣が採集され、辻ン堂から石刃・細石器や縄文中期とされる阿高式の土器片が、田代池畔では縄文早期の櫛目文土器が発見されていることから、付近一帯は古代の狩場であり住居地であったと解される。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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