文無(読み)もんなし

精選版 日本国語大辞典 「文無」の意味・読み・例文・類語

もん‐なし【文無】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) ( 「いちもんなし(一文無)」の略 ) 所持金がまったくないこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「文(モン)なしでは仕様がねえ」(出典:歌舞伎・日月星享和政談(延命院)(1878)六幕)
  3. 並みはずれて大きい足袋。一二文より大きい足袋。

あや‐な【文無】

  1. ( 形容詞「あやない」の語幹 ) あやないと感じること。多く感動表現に用いられる。
    1. [初出の実例]「山吹はあやなな咲きそ花見んと植ゑけん君がこよひこなくに〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)春下・一二三)
    2. 「あやなやきのふけふ迄も、よそにいひしが明日よりは」(出典:浄瑠璃・曾根崎心中(1703)道行)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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