文違村(読み)ひじかいむら

日本歴史地名大系 「文違村」の解説

文違村
ひじかいむら

[現在地名]八街市文違・朝日あさひ

八街村東部の北方に位置し、高崎たかさき川の水源地にあたる。享保七年(一七二二)の「佐倉風土記」には「高崎川 二源あり。一つは文違・高松の間に出て、西流し下勝田橋下を過ぐること十里ばかり」とある。また同書には佐倉藩領の寒川さんが筋の境として「東は文違に至り、上総国に接す」と記し、当村が下総国と上総国の境とする。応永一七年(一四一〇)の香取造営料足納帳(静嘉堂文庫)に、三谷四郎の所領として「ヒヂカヤ」に七反余の田があったことがみえ、当地に比定される。なお地名伝承として天正一一年(一五八三)椎崎しいざき(現山武町)の椎崎三郎勝任が援軍を頼みに先発隊を飯櫃いびつ(現芝山町)の山室山城守の陣屋に派遣したが、先発隊は間違えて飯積いいづみ(現酒々井町)に向かってしまい、当地で誤りに気づいたといい、道を踏違えたことから「ふみちがえ」と称し、その後転訛して「ひじかい」になったという伝承がある(八街町史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android