最新 地学事典 「断層ダメージゾーン」の解説
だんそうダメージゾーン
断層ダメージゾーン
fault damage zone
脆性断層帯を構成する構造領域の一つ。断層コアの周囲に位置し,比較的低歪みで変形の弱い部分をさす。ダメージゾーンとも。小断層・節理・裂罅・変形バンドに加え,断層関連褶曲や引きずり褶曲が認められることもある。断層コアと異なり,試料スケールでは原岩の組織を保持する。クラック密度の高い領域として認識されることが多く,一般にクラック密度は断層コアからの距離に応じて指数関数的に減少する。周囲の母岩との境界は漸移的。母岩が緻密な場合,ダメージゾーンは周囲に比べて透水性が上昇するため,流体の通路として機能する。おもな形成要因として,1)最大主応力に平行な引張割れ目,2)断層間の相互作用で生じる引張割れ目,3)亀裂先端のプロセスゾーンで生じる割れ目,4)凹凸のある断層面における摩耗,5)地震時の動的破壊など(Mitchell et al. 2009)。
執筆者:大橋 聖和・竹下 徹
参照項目:断層帯のアーキテクチャー
参照項目:断層コア
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

