新巻古墳群(読み)しんまきこふんぐん

日本歴史地名大系 「新巻古墳群」の解説

新巻古墳群
しんまきこふんぐん

[現在地名]近江八幡市新巻町

雪野ゆきの山山塊の南部、近江八幡市と蒲生がもう竜王りゆうおう町の境界付近に分布する。大きく三つの支部よりなり、総数七六基の古墳が確認されている。主体部の確認されるものはすべて横穴式石室で、石室は大半が雪野山塊の主軸に平行する南北、あるいはそれに直交して東西方向に主軸をもち、各々南方と西方に羨門を開口する。なお、山頂部の稜線上に分布するものは例外なく東西方向に羨門を向ける点で注目され、被葬者集団の居住地であった集落と密接にかかわるものと推定できる。現近江八幡市・竜王町域、つまり雪野山山塊の西方に集落をもつ集団と、東方の現八日市市側に居住地がある集団との相違として指摘できよう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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