改訂新版 世界大百科事典 「新聞単一」の意味・わかりやすい解説
新聞単一 (しんぶんたんいつ)
1946年2月9日に結成された日本新聞通信労働組合(同月末に日本新聞通信放送労働組合と改称)の略称。個人加盟で,一般紙,専門紙,機関紙,通信社,放送局の労働者すべてを含み,全日本海員組合に次ぐ日本で2番目の産業別単一労組。結成時33支部2万2335人だったが,47年の二・一スト後,幹部の引回し批判,産別脱退の是非が問題となり,読売,毎日,朝日など支部の脱退が相次ぎ分裂状態に陥った。戦線再統一をめざし新聞単一は48年7月産別を脱退,全日本新聞労働組合(全新聞,71組合,1万9000人)に改組された。しかし,非全新聞系の組合により50年6月日本新聞労働組合連合(新聞労連)が結成されると新聞界の労働運動の主導権はしだいに新聞労連に移った。
執筆者:新井 直之
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報