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新過失論 しんかしつろん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

新過失論
しんかしつろん

従来故意と並ぶ責任要素とされてきた過失を違法要素,さらには構成要件要素でもあるとし,違法要素としての過失を客観的注意義務の違反として説明する刑法理論。客観的注意義務は,結果予見義務と結果回避義務とから成るが,新過失論は後者を重視し,必要かつ適切な行動をとらなかったことが過失であるとする。従来の過失論が予見義務 (その前提としての予見可能性) を中心に考えるのに対し,たとえば自動車を運転する者にとってはなんらかの事故は予見可能であり,それをすべて処罰すると社会生活は停止してしまうと批判したものである。

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世界大百科事典内の新過失論の言及

【過失】より

…また,交通事故の場合を中心として,相手方が適切に行動するだろうと信頼してよい状況下であれば,死傷などの結果が発生しても刑事責任を負わないとされるようになった(信頼の原則)。これらの点から出発して,過失一般も,行為者個人が犯罪事実の発生を不注意で認識しなかったという以前に,行為が客観的に妥当なものでなかったことを意味すると考えられるようになった(いわゆる新過失論。過失をまず行為の違法性の問題としてとらえる)。…

※「新過失論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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