旅順の戦い(読み)りょじゅんのたたかい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「旅順の戦い」の意味・わかりやすい解説

旅順の戦い
りょじゅんのたたかい

日清戦争と日露戦争において,清軍あるいはロシア軍のこもる旅順要塞を日本軍が攻略した戦い。遼東半島先端にある旅順は,良港に恵まれ,朝鮮,南満州での作戦遂行上不可欠の要衝であった。日清戦争のときは,1894年 11月 24日,大山巌大将を軍司令官とする第2軍と伊東祐亨中将を司令長官とする連合艦隊が協力して,難攻不落といわれた旅順要塞を1日で陥落させた。日露戦争のときは,乃木希典大将を軍司令官に,1904年8月 19日から3次にわたる総攻撃を間にはさんで,05年1月1日まで,155日間も戦われた。日本の勝利となったが,死傷数は日本軍6万 1400人,ロシア軍3万人。旅順港を一望に見おろせる二〇三高地の攻防戦や要塞司令官の A.ステッセル中将と乃木将軍の水師営会見などは有名である。

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