日ノ御崎(読み)ひのみさき

日本歴史地名大系 「日ノ御崎」の解説

日ノ御崎
ひのみさき

[現在地名]美浜町三尾

三尾みおの西端にあり、比井ひいの御崎ともいう。「続風土記」は「村の坤、坂道二十三町半にあり、一郡の西南の隅にて南海に突出せる出崎なり」と記し、遠見番所が設置されていたことを記す。付近の海は難所で、古くから航海の目標として番所が置かれていたと思われる。岬の頂上の日ノ山は標高二〇二メートル。この岬の鼻にかがみ岩があり、同書は「朝日の出る光此岩に映して鏡にうつるか如し、故に鏡岩といふ」と記し、「紀伊名所図会」は「形人の腰を屈めたるが如し」、ゆえに「かがみ石」と名付けたと記す。また大永年間(一五二一―二八)和田わだ浦より勧請したと伝える御崎明神社があった(続風土記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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