最新 地学事典 「日南層群」の解説
にちなんそうぐん
日南層群
Nichinan Group
九州四万十帯最外部を構成する累層群。北西側の日向層群とは高角度逆断層で接する。全体が乱雑な地層分布と地質構造を示し,大規模なオリストストロームからなる。微化石証拠や岩相の特徴からオリストリスには背後の古いサブダクション・コンプレックスに由来するものと,元来の原層序を示す多くの深海扇状地・浅海成起原のものが含まれる。後者には最大長径が10km以上,層厚3,200mに達するものが含まれる。原層序にはW.H.Blow(1969)の分帯に対応する浮遊性有孔虫化石層序,下位からChiloguemblina cubensis・Globorotalia opima opima・Globigerina angulisturalis・Globorotalia kuguleri帯が識別され,漸新世前期後半(P20~21a)から中新世初期(N4)が示される。四国海盆の拡大ならびにトランスフォーム型プレート境界への変化と,中新世中期に生じた大規模な前弧域の崩壊(高千穂変動)を記録。参考文献:坂井卓ほか(1987) 九大理研報,15巻:167
執筆者:坂井 卓
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

