改訂新版 世界大百科事典 「日本世記」の意味・わかりやすい解説 日本世記 (にほんせいき) 高句麗からの亡命僧道顕の著。巻数未詳。《日本書紀》の斉明紀から天智紀にかけてと,《藤氏家伝》の大織冠伝や貞慧伝に書名を挙げて,あるいは道顕の言として引用されている。それら逸文によると,著者は藤原鎌足家と親しかったらしく,百済,高句麗の滅亡に至る事情や当時の日本事情を述べており,その歴史観には讖緯(しんい)説の影響が認められる。執筆者:青木 和夫 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by