デジタル大辞泉 「日本水準原点」の意味・読み・例文・類語
にほん‐すいじゅんげんてん【日本水準原点】
[補説]東北地方太平洋沖地震発生以前は標高24.4140メートルだった。
あらゆる標高測量の出発点となっている日本の高さの原点。1891年(明治24)設置。東京都千代田区永田町の国会前庭北地区内(憲政記念館付近)にある。測量法施行令第2条では原点の数値として、東京湾平均海面上24.3900メートルと定めている。
当初の原点数値は24.5000メートルであったが(この数値は1879年の霊岸島における3年間の観潮結果を基準として定められた)、関東大震災による地盤の沈下のため24.4140メートルに変更。さらに、2011年(平成23)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響により、日本水準原点の地盤が沈下したため、同年10月21日に測量法施行令が改正され、現在の数値に変更された。さいわい戦災を免れ、明治時代建設の家屋である日本水準原点標庫も健在で、その建物に固定された水準標石の水晶板の零分画線の中点が水準原点となっている。
[尾崎幸男・辻 宏道 2016年11月18日]
2019年(令和1)、測量分野の建造物として初めて、日本水準原点標庫とともに国の重要文化財に指定された。
[編集部 2021年12月14日]
…日本全国にわたる測量では,全国で共通する高さの基準を用いることが必要である。このために,日本水準原点(東京都千代田区永田町1丁目1番地)が設置された。その標高は,東京都霊岸島において測定した1873年から79年までの平均海水面(これを東京湾平均海水面という)をもとに,24.5000mと定められた。…
※「日本水準原点」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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