日本海および海底地名の変更要求(読み)にほんかいおよびかいていちめいのへんこうようきゅう

知恵蔵 の解説

日本海および海底地名の変更要求

韓国実効支配し、領有権を主張している竹島(韓国名・独島)問題にも関連している。韓国側は、国際的に認知され、定着している「日本海」を「東海(トンヘ)」に変え、竹島周辺の海底にある「対馬海盆」を「ウルルン(鬱陵)海盆」、「俊鷹(しゅんよう)堆」を「イサブ海山」などに改めたいとして、国際関係機関に強く働きかけている。 日本海という呼称は、東方伝道に努めたイタリア生まれのイエズス会士、マテオ・リッチ(1552〜1610)が描き、中国人李之藻の協力で1602年中国・北京で発行された「坤輿(こんよ)万国全図」(世界地図)で初めて使われ、1815年ロシアの航海者クルーゼンシテルンの作った海図にも記されている。以来、今日通用している世界各国の地図には、日本海(中)、Sea of Japan(英)、Mer du Japon(仏)、Japanisches Meer(独)などと表記されている。 韓国の国立現代美術館は2006年4月25日、ビデオアートの先駆者として知られ、06年1月に死去した韓国人現代美術家、ナムジュン・パイク(白南準)氏の作品を撤去した。フランス語で日本海と記されたアジア古地図に筆を加えた作品だが、来館者が「韓国の代表的作家の作品に日本海とあるのは問題」と指摘したからという。 韓国では「日本の植民地支配(1910〜45)によって押しつけられたもので不当」という声が高い。

(2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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