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日本海 にほんかいSea of Japan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

日本海
にほんかい
Sea of Japan

太平洋の縁海の一つで,日本列島朝鮮半島シベリアサハリン島に囲まれたアジア大陸東側の海域太平洋とは津軽海峡東シナ海とは朝鮮海峡対馬海峡オホーツク海とは宗谷 (ラペルーズ) 海峡,間宮 (タタール) 海峡で結ばれる。面積約 130万 km2。平均水深 1350m,最深部 3695m。海底は,北部の日本海盆,南東部の大和海盆,南西部の対馬海盆によって特徴づけられる。堆積物は下層から,海洋起源のもの,約半分が海洋起源のもの,砕屑性堆積物が 1500m以上の厚さで積っている。大河の流入がなく,海況に影響するのは黒潮の分枝対馬暖流と,北からのリマン海流である。日本列島の降水,特に降雪について,この海の存在意義は大きい。世界の最も重要な漁場の一つであり,北部ではニシン,サケ,カニ,タラ,南部ではサバ,マグロ,ブリなどが漁獲される。

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百科事典マイペディアの解説

日本海【にほんかい】

日本列島とアジア大陸との間にある北太平洋の縁海。南北朝鮮では東海(トンヘ)と呼ぶ。面積約101.3万km2。南側は比較的浅く(最深3000m程度)大陸性地殻で,いくつかの海底山脈もあるが,北側は大洋性地殻で3500m以上の深海盆をつくる。

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世界大百科事典 第2版の解説

にほんかい【日本海 Japan Sea】

アジア大陸,日本列島およびサハリン(樺太)に囲まれた縁海。面積1008×106km2,平均水深1361m。1815年ロシアの航海者クルーゼンシテルンの作った海図で,初めて日本海の名がつけられた。朝鮮では東海という。朝鮮半島と九州の間にある対馬海峡,本州と北海道の間の津軽海峡,北海道とサハリンの間の宗谷海峡およびサハリンとアジア大陸の間の間宮海峡とで,それぞれ東シナ海,太平洋およびオホーツク海に通じているが,これらの海峡はいずれも水深が200m以内で浅い。

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大辞林 第三版の解説

にほんかい【日本海】

日本列島・朝鮮半島・アジア大陸東部に囲まれた海域。間宮・宗谷海峡でオホーツク海へ、津軽海峡で太平洋へ、対馬海峡で東シナ海へ通じる。

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日本の地名がわかる事典の解説

〔県域外〕日本海(にほんかい)


アジア大陸の東縁、日本列島とチョソン半島(朝鮮半島)・ロシア領沿海州に囲まれた海。北太平洋の縁海の一つ。面積約100万8000km2。最深部は日本海盆北東部の水深3685m。国際水路機関では、北端をロシア沿海州ベルキナ岬からサハリン(樺太(からふと))南西部クズネツソバ(宗仁(そうに))岬(タタール湾南口)、北東端をクズネツソバ岬から北海道稚内(わっかない)市野寒布(のしゃっぷ)岬(宗谷(そうや)海峡西口)、東端を北海道渡島(おしま)半島恵山(えさん)岬から青森県尻屋(しりや)崎(津軽(つがる)海峡東口)、南西端を長崎県野母(のも)崎から五島(ごとう)列島福江(ふくえ)島大瀬(おおせ)崎・韓国(かんこく)チェジュド(済州島)フナンカン(府南串)・韓国南西岸沖のメンゴル(孟骨)群島間嶼(かんしょ)をへてチンド(珍島)(対馬(つしま)海峡西口)までとし、瀬戸内海(せとないかい)とは北九州市若松(わかまつ)区八幡(はちまん)岬から山口県下関(しものせき)市六連(むつれ)島をへる同市村崎ノ鼻(むらさきのはな)を結ぶ線で限る。北半は水深3000m以上の日本海盆で、中部に大和堆(やまとたい)(最浅部の水深236m)・北大和堆からなる大和海嶺が延び、隠岐(おき)島付近から南西に対馬海峡まで水深200m未満の浅海が広がる。暖流の対馬海流が日本列島北岸沿いに北上し、その分枝が津軽海峡・宗谷海峡を東に抜ける。寒流のリマン海流は間宮(まみや)海峡(国際名はタタール海峡)からロシア沿海州南岸と朝鮮半島東岸沿いに南下する。暖寒流が混じる好漁場では、カニ・イカ・サバ・イワシ・ブリ・サケ・マス・タラなど魚種・漁獲量が豊富で沿岸・近海漁業が盛ん。なお、この海域名については近年、韓国・北朝鮮側から「日本海の名称は大韓民国の外交権を奪った日本が日露戦争前後に独断で使いはじめたもので認められない」との主張がなされている。しかし「日本海」名の初出はイタリア人宣教師のマテオ=リッチ(利瑪竇(りまとう))が1602年に北京で刊行した『坤輿(こんよ)万国全図』であり、また1804年に日本海を航海したロシア海軍のクルーゼンシュテルンは「この海は『日本海』とよばれるのがふさわしい」と述べている。近代日本でもすでに1884年(明治17)刊行の『水路誌』初版で「日本海」と記している。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

日本海
にほんかい
Japan Sea

日本列島とアジア大陸の間に位置する北太平洋の縁海の一つ。面積100万8000平方キロメートル、平均水深1350メートル、最大水深3796メートル、容積136万1000立方キロメートルで、このうち200メートル以浅の大陸棚は28万平方キロメートル、3000メートル以深の深海盆は30万平方キロメートルである。海底地形は、北緯44度以北では比較的浅く、中央部(北緯44~40度)では深海盆が多くを占めている。南西部の海底地形は複雑に起伏し、四つの堆(たい)が南北に延び、その一つの北端には大和堆(やまとたい)(最浅部236メートル)がみられる。
 日本海の地理的形状が明らかになったのは、1787年のラ・ペルーズの探検と1808~09年(文化5~6)の間宮林蔵(まみやりんぞう)の樺太(からふと)(サハリン)調査以降であり、1815年にロシアの航海者クルゼンシュテルンによる海図に初めて日本海の名称が用いられた。日本海の海洋学的調査は1886~89年に行われたロシアの提督マカロフによるビチャージ号に端を発し、1913~17年(大正2~6)の和田雄治の海流瓶による調査に続き、その後1920年代から40年代にかけて測量船大和(海軍)、蒼鷹(そうよう)丸(水産試験場)、春風丸(神戸海洋気象台)などによる調査が行われた。現在は水産試験場や舞鶴(まいづる)海洋気象台などにより、毎月および季節ごとの定期的な海洋観測が続けられている。また、1993(平成5)~2002年に日本、韓国、ロシアの共同研究としての総合的な日本海の研究「東アジア縁辺海の水と物質循環の研究Circulation Research of the East Asian Marginal Seas(CREAMS)」が、最新の観測手法(人工衛星、中層フロートなど)を使って行われた。
 なお、朝鮮では古くから日本海のことを「東海」といったと主張し、日本海の呼称を東海に変更しようとする働きかけが韓国等により行われている。これに対して、日本政府は「日本海」の呼称は地理的にも、歴史的にも国際的に定着していると主張しており、日本の主張の正当性を韓国に働きかけている。[長坂昂一・石川孝一]

海況

日本海の海流は、対馬(つしま)海峡から流入し津軽、宗谷(そうや)両海峡に抜ける対馬海流(対馬暖流)と、ロシアの沿海地方沖を南下するリマン海流(寒流)の二つが主要なものである。海面水温は、夏季には対馬海峡から本州沿岸沿いで25~26℃、沿海地方沖で20℃前後、冬季には対馬海峡付近で12~13℃、沿海地方北部沿岸では0℃以下となり、11月中ごろから4月にかけては一部で結氷現象がみられる。また水温躍層の下の海面下約500メートル以深は、日本海の北部で、冬季に海面で冷却され沈降してきた日本海固有水とよばれる均質な水(水温1℃以下、塩分濃度34.0~34.1psu。psuは実用塩分単位)が占めている。また1990年代になって、高精度な観測が可能となり、日本海固有水は鉛直的にいくつかの水塊に分類されている。
 日本海は、冬季の日本の気候を温暖にする役割を果たしている。北西の季節風が日本海上空を吹く間に海面から多大の熱と水蒸気を補給され、本州の日本海側に降雪をもたらしている。季節風に伴い、冬季には時化(しけ)の日が9割以上を占め、春から初夏にかけては北部の寒流域を中心に海霧の発生をみることが多い。また海流と卓越風の影響で、大陸側から種々の漂流物が本州沿岸に寄せられている。
 サケ、マス、タラなどの寒流系、マイワシ、サバなどの暖流系の魚種が混在する海域が多く、両者の南限および北限は北太平洋に比較してそれぞれ南北に広がっている。[長坂昂一・石川孝一]
『堀越増興・永田豊・佐藤任弘著『日本の自然7 日本列島をめぐる海』(1987・岩波書店) ▽星野通平・久保田正編著『日本の自然3 日本の海』(1987・平凡社) ▽西村三郎著『日本海の成立――生物地理学からのアプローチ』改訂版(1990・築地書館) ▽藤岡換太郎著『深海底の科学――日本列島を潜ってみれば』(1997・日本放送出版協会) ▽富山学研究グループ編『環日本海、その新たな潮流』(1999・北日本新聞社) ▽日本海学推進会議編『日本海学の新世紀』(2001・富山県日本海政策課、角川書店発売) ▽倉沢栄一著『日本の海大百科』(2001・TBSブリタニカ) ▽青柳正規、ロナルド・トビ編『日本海学の新世紀2 還流する文化と美』(2002・飛鳥企画、角川書店発売) ▽小泉格編『日本海学の新世紀3 循環する海と森』(2003・飛鳥企画、角川書店発売)』

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