日米カニ取極(読み)にちべいかにとりきめ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「日米カニ取極」の意味・わかりやすい解説

日米カニ取極
にちべいかにとりきめ

東ベーリング海のアラスカ沖における日本のカニ漁業に関する日米間の取極。この漁業は、アメリカが1977年(昭和52)に200海里漁業水域を実施するまでは、1964年に締結され、2年ごとに更新された「東ベーリング海のタラバガニ漁業に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の交換公文」で規制されていた。これは、アメリカが64年にバートレット法で外国人にアメリカの大陸棚漁業資源の採取を禁止したことに関連して、日本の長期にわたるカニ漁業を考慮して、限られた漁獲量でカニ漁業の継続が合意されたものであった。なお、1977年以降は、日米漁業協定で他の魚種の漁業とともにカニ漁業が規制されたが、80年を最後にアメリカ水域における日本のカニ漁業は終焉(しゅうえん)した。

[水上千之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android