朝日日本歴史人物事典 「日裕」の解説
日裕
生年:生年不詳
江戸初期の日蓮宗の僧。関東に小西檀林(学問所)の基礎を作ったことで有名。字は慧沢,通王院と号し京都立本寺第15世である。天正2(1574)年,叡山より帰洛し洛北松ケ崎に学室を構え,天台宗の教蔵院日生に師事。以後,師日生に随従する一方,要行院日統が下総(千葉県)飯高に飯高檀林を開くやそこに学ぶ。同18年,妙道院日悟が小西檀林を開くと,日裕は招かれて開祖となる。翌19年,徳川家康より30石の朱印を受け,飯高・中村と共に関東三大檀林の基礎を固めた。慶長7(1602)年,京都立本寺の招きを受け入寺。<参考文献>日潮『本化別頭仏祖統紀』
(佐々木馨)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報