普及版 字通 「旻(漢字)」の読み・字形・画数・意味
旻
8画
[字訓] そら・あきぞら
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(文)(ぶん)。〔説文〕七上に「秋天なり」とあり、〔爾雅、釈天〕の文。また「書に曰く、仁閔(じんびん)にして下を(おほ)ふは、則ち旻天とす」と〔古尚書〕説を引く。秋天説は今文家の説である。金文の〔毛公鼎〕に「天(びんてん)疾畏」とあり、天は時期に関しない語であった。〔詩、大雅、召旻〕〔詩、小雅、雨無正〕にも「旻天疾威」の語があり、〔左伝、哀十六年〕に孔子が没したときの哀公の誄(るい)辞に「旻天不弔(ふしゆく)(不淑)にして、(なまじ)ひに一老を(のこ)して、余(われ)一人を(たす)けて以て位に在らしめず」という。仁閔の意を含むとは思われない語である。
[訓義]
1. そら、あきぞら。
2. 閔(びん)と通じ、うれい、あわれむ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕旻 ヒロシ・ハルカ・シボム・カナシブ 〔字鏡集〕旻 ヒロシ・ハカル(ルカ)・カナシブ・シボム・ウレフ・アキノハテ
[熟語]
旻宇▶・旻雲▶・旻穹▶・旻序▶・旻蒼▶・旻天▶
[下接語]
九旻・穹旻・高旻・秋旻・清旻・蒼旻・霜旻・澄旻
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報