明海(読み)みょうかい

朝日日本歴史人物事典 「明海」の解説

明海

没年:文久3.3.5(1863.4.22)
生年:文政3頃(1820)
江戸時代の湯殿山の即身仏(即身成仏した行者ミイラ)。山形県米沢市簗沢の松本家のお堂に祀られる。農家長男に生まれ,俗名は春次といった。天保5(1834)年ごろ,眼病を患い同8年に失明。同11年に繁の市という座頭に弟子入りした。翌年から湯殿山に修行に入り,同15年に湯殿山裏口の大日寺で一世行人となり,文久3(1863)年に入定した。入定地や入定方法は不明である。湯殿山の即身仏はほとんど湯殿山表口の注連寺か大日坊系の寺院だけにみられ,裏口では唯一の即身仏。<参考文献>今泉亨吉「米沢のミイラ」(『置賜文化』41・42合併号)

(内藤正敏)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「明海」の解説

明海(1) みょうかい

1820?-1863 江戸時代後期の僧。
文政3年?生まれ。真言宗。農家の長男だったが眼病で失明,出羽(でわ)三山の湯殿山信仰にはいる。大日寺の行人(ぎょうにん)として木食,断食の修行をつづけ,文久3年3月5日入定。44歳? 山形県米沢市簗沢(やなさわ)に即身仏として安置されている。俗名は鈴木春次。

明海(2) みょうかい

実運(じつうん)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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