時を奏す(読み)トキヲソウス

精選版 日本国語大辞典 「時を奏す」の意味・読み・例文・類語

とき【時】 を 奏(そう)

  1. 時刻を知らせる。平安時代、宮中で左右近衛府夜行官人が、亥(い)一刻(午後九時)から寅(とら)の四刻(午前四時半)までの間に、一時(二時間)を一刻から四刻までに分け、各刻ごとに、「時の簡(ふだ)」に杙(くい)をさして、大声にその時刻を呼ばわったことをいう。時申す。→時の奏
    1. [初出の実例]「時そうする、〈略〉時丑三つ・子四つなど、はるかなる声にいひて、時の杭さす音など、いみじうをかし」(出典:枕草子(10C終)二九〇)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android