時の奏(読み)トキノソウ

デジタル大辞泉 「時の奏」の意味・読み・例文・類語

とき‐の‐そう【時の奏】

昔、宮中時刻を奏上したこと。初刻からとらの刻の終わりまで、官人一刻ごとに奏した。→時のふだ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「時の奏」の意味・読み・例文・類語

とき【時】 の 奏(そう)

  1. 宮中で行なわれた夜間報時の一方式。宿直の内豎(ないじゅ)あるいは蔵人(くろうど)などの官人が、亥(い)の一刻から寅(とら)の四刻まで一刻ごとに時刻を唱え、「時の簡(ふだ)」をさしたもの。一般には陰陽寮漏刻の示す時刻を告げたが、中世には宿直者の直感によって行なわれたこともあった。
    1. [初出の実例]「亥一剋内豎奏宿簡事〈略〉時奏内豎伺刻奏之」(出典侍中群要(1071か)二)

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