時務策(読み)ジムサク

デジタル大辞泉 「時務策」の意味・読み・例文・類語

じむ‐さく【時務策】

律令制で、進士しんしの登用試験の一。課題を与えて国政上の問題を論じさせたもの。時務。

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精選版 日本国語大辞典 「時務策」の意味・読み・例文・類語

じむ‐さく【時務策】

  1. 〘 名詞 〙 課題に従って書かれる、高度の国政上の問題を論じる漢文体文章。令の規定では進士となるための試験でこれを二編求められるものとされたが、天平二年(七三〇)に廃された。じむのさく。じむのしゃく。時務。〔令義解(718)〕

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世界大百科事典(旧版)内の時務策の言及

【会沢正志斎】より

…53年(嘉永6)のペリー来航とともに斉昭が政治的発言権を復すると,弘道館総教に復し,本禄250石,役料200石をうける。58年(安政5)水戸藩への密勅をめぐり藩内の対立が高まると,尊攘激派を鎮圧する側にまわり,62年(文久2)の《時務策》では書生的攘夷論を批判し,時勢上開国はやむをえぬと説く。幽谷の忠実な弟子である正志斎は同様に実践的で,幕末における内外の危機にまっこうから取り組んだが,幽谷の子東湖ほど政治的手腕はなく,主たる活動は著作と教育の面にあった。…

※「時務策」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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