普蔵寺
ふぞうじ
[現在地名]昭和区高峯町
鍋屋町裏(東区)の北側、養蓮寺の東、東漸寺の西にあった。祥景山と号し曹洞宗。万松寺(現中区)のもと末寺。本尊は木造の聖観世音菩薩。浄(常)安瑞清(慶長一二年没)が名古屋村の内に創建、万松寺四世太宗永播が隠居所としたと伝えられる(府志)。慶長一五年(一六一〇)、名古屋城築城につき、鍋屋町裏に移った。「蓬州旧勝録」に「今以旧跡に普蔵松とて古株の松在り」とみえ、「小治田之真清水」には、巾下御堀ばた御鷹部屋の南に樹齢四、五〇〇年の松があり、堀の水に枝をひたしていたが、文化四年(一八〇七)八月の大風で倒れた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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