亜熱帯と冷温帯の間に位置する暖温帯に成立する森林で、モンスーンや貿易風によってもたらされる降雨域に発達する。亜熱帯と連続するので亜熱帯・暖温帯林ともよぶ。かつては暖帯林ともよんだことがある。北半球ではブナ科、クスノキ科、マンサク科、ツバキ科などの常緑広葉樹が優勢となる。また、照葉樹林の大部分は暖温帯林に含まれる。暖温帯林は、年平均気温がほぼ18℃から12℃の間に分布し、最寒月の平均気温マイナス1℃が北限にあたる。南半球の暖温帯林はオーストラリア東岸、ニュージーランド、南米チリの南部などに発達するが、気温の年変化は、北半球に比べると小さい。また、植物相もユーカリ属、ミナミブナ(ナンキョクブナ)属、マキ属などの種が多く、北半球との類似性は低い。南半球ではこの森林が南限の森林限界を構成する。
[大澤雅彦]
貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...