日本大百科全書(ニッポニカ) 「マンサク科」の意味・わかりやすい解説
マンサク科
まんさくか
[学] Hamamelidaceae
双子葉植物、離弁花類。常緑または落葉の高木または低木。全体に星状毛があるものが多い。葉は単葉で互生し、托葉(たくよう)がある。枝先に穂状花序または頭状花序をつくり、両性または単性の花を開く。萼片(がくへん)、花弁は多くは4または5枚で放射相称であるが、花弁のないものもある。雄しべは4または5本であるが、それと互生して5本の仮雄蕊(かゆうずい)があるものもある。雌しべは2枚の心皮からなり、子房は2室、胚珠(はいしゅ)は1、2個であるがまれに5、6個のものもある。果実は果皮の堅い蒴果(さくか)で2裂し、中に大きな種子がある。熱帯から温帯に広く分布し、22属約100種が知られる。4亜科に分類され、日本にはマルバノキ亜科のマルバノキ属、マンサク亜科のマンサク属、トサミズキ属、トキワマンサク属、イスノキ亜科のイスノキ属の3亜科5属8種が野生し、シナマンサクなどが栽培される。
[山崎 敬 2020年5月19日]
APG分類でもマンサク科とされる。マンサク科に含められていたフウ属はAPG分類ではフウ科として分けられている。
[編集部 2020年5月19日]