書下年号(読み)かきくだしねんごう

改訂新版 世界大百科事典 「書下年号」の意味・わかりやすい解説

書下年号 (かきくだしねんごう)

古文書日付の書き方に関する古文書学概念年号月日を1行に書き表したもの。通常,室町幕府奉行人奉書で,折紙のものは,年号を月日の右肩に小書きし,これを付年号(つけねんごう)というのに対し,竪紙のものは,書下年号である。一般に公文書である公式様(くしきよう)文書,下文(くだしぶみ),下知状(げちじよう)などはすべて書下年号であり,これに対し書札様文書には年号を書かないのが原則である。ただし,書札でも,平安時代末以降,寄進,給付,裁許,安堵等を内容とする公証公験には書下年号を用いるようになる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 富田

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む