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折紙 おりがみ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

折紙
おりがみ

古文書形状の一つ。本来,書状本紙に白紙1枚 (礼紙) を添えるのが礼儀であった。鎌倉時代には,これを倹約するため,本紙を上下2つに横長に折って裏を礼紙代りに使うようになった。このような古文書用紙の形状,さらには書状そのものを折紙といい,室町幕府奉行人奉書戦国時代判物朱印状,贈遣物の目録など広範に使用された。また書画刀剣焼物などの鑑定書をいい,転じて保証する意で,「折紙つき」というふうに使われた。折った紙の意から,色紙で舟や鶴などを折る子供の遊びも折紙という。

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デジタル大辞泉の解説

おり‐がみ〔をり‐〕【折(り)紙】

《古くは「おりかみ」》
紙を折って種々の物の形を作る遊び。また、それに使う紙。ふつう、正方形の色紙(いろがみ)を使う。
二つ折りにした紙。
奉書紙鳥の子紙檀紙(だんし)などを横に二つに折ったもの。公式文書・進物用目録・鑑定書などに用いる。
書画・刀剣・器物などの製作者・伝来などについての鑑定書。
物事の価値・資格などについての保証。
折り紙道具」の略。

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世界大百科事典 第2版の解説

おりがみ【折紙】

紙を折って鶴やかぶとなどを作る日本の伝承遊び。正方形の用紙1枚から,切らず,加筆せず,のりづけせず,ただ折るだけであらゆる造形を引き出すことを理想とするが,切りこみや絵筆を加えることもある。〈折紙〉は本来,古文書の料紙の形状をさし,また後述のように贈物の包み方の意も含んでいる。江戸時代には造形遊びの方を折居(おりすえ),折形(おりかた)といった言葉で呼んでいたようである。これが明治のころからは畳紙(たたみがみ),摺紙(たたみがみ),折りもの,折紙細工などとなり,やがて今日の折紙となる。

おりがみ【折紙】

古文書の料紙の形状。ふつうの横長の1枚の文書の料紙を竪紙たてがみ)といい,それを横に半分に折ったのが折紙である。折紙に文字を書く場合は,つねに折目を下にして書く。文章が長くなったときには,二つ折りにした料紙をそのままひっくり返して,同じく折目を下にして文章を続ける。したがってそれをひろげてみると,折目を中心にして文字が上下に向かい合って対称的になっている。折紙は平安時代末ごろから使われはじめ,中世末から近世にかけて多数用いられるようになる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

折紙
おりがみ

古文書の用紙の形。1枚の和紙を横に半折(はんせつ)したもの、またはそれを用いた文書。平安時代末よりみられる。本来、自分の覚書に用いたものと思われるが、覚書としてそのまま相手に手渡されるようにもなり、用途が拡大していった。鎌倉時代には、訴訟の訴状、陳状に折紙が使用され、「折紙」が訴陳状の別称となっていた。室町時代になると、全紙そのままの竪紙(たてがみ)に対し、折紙は略式のものと位置づけられ、書状、奉書、散状、献上物の目録などに盛んに用いられるようになった。室町時代、折紙といった場合、献上物目録の別称のことがある。また官位の申請に用いる折紙をとくに小折紙という。江戸時代になると「折紙付き」ということばがあるように、鑑定書のことを折紙といった。[百瀬今朝雄]

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世界大百科事典内の折紙の言及

【鑑定】より

…桃山時代,刀剣の鑑定には本阿弥家(本阿弥光悦)が,書跡では古筆家(古筆了佐)が登場する。鑑定の証明には折紙が用いられ〈折紙付き〉の称がおこる。刀剣の銘鑑や古筆の手鑑(てかがみ)の集録もこのころから始まっている。…

【竪紙】より

…それに文字を書いた場合が竪文である。古文書学上,竪紙を折った折紙,また竪紙を切った切紙に対する言葉として説明されるが,それは竪紙がもっとも自然な,したがって正式な使い方であるということを前提にしている。公文書の場合,竪紙が正式で折紙が略式である。…

【手紙】より

…正式には礼紙(らいし)と呼ぶ白紙を1枚そえる。 折紙(おりがみ)全紙を横に半分に折り,折り目を下に(凶事には折り目を上)書き進み,奥に至るとそのまま折り返した裏面に書く。展開すれば,折り目で行末が尻合せとなる。…

【料紙】より

…ミツマタを材料とする三椏紙は,江戸時代中ごろには生産されるようになったが,文書,典籍等の料紙としてはほとんど用いられていない。 普通の横長の一枚の料紙を竪紙(たてがみ)といい,それを横に二つ折にして天地を背中合せにしたものを折紙,縦に二つ折にして左右を背中合せにしたものを竪(縦)折紙といい,竪紙を縦や横に適当に裁断したものが切紙である。竪紙一紙で書ききれない場合には,これを2枚,3枚と糊ではりついだものを用いる。…

※「折紙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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