ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「最短降下線」の意味・わかりやすい解説 最短降下線さいたんこうかせんbrachistochrone 最速降下線,最急降下線ともいう。変分法の発端となった問題の一つに,最短降下線の問題がある。これはヤコブとヨハンのベルヌーイ兄弟が提起した (1696) もので,鉛直平面上の定点Oと他の1点Pに対し,これを結ぶ曲線 y=f(x) を選び,これに沿って質点が定点Oから重力の作用だけで点Pまで落下するとき,これに要する時間を最小にせよ,という問題である。いま点Pの座標を (x1,y1) とすると,落下時間 T は, で与えられるから,この T を最小にする曲線 y=f(x) を求める,という問題に帰着する。この解の曲線 y=f(x) を最短降下線という。これはサイクロイドになる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by