月に叢雲花に風(読み)ツキニムラクモハナニカゼ

デジタル大辞泉 「月に叢雲花に風」の意味・読み・例文・類語

つき叢雲むらくもはなかぜ

世の中の好事には、とかく差し障りが多いことのたとえ。

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精選版 日本国語大辞典 「月に叢雲花に風」の意味・読み・例文・類語

つき【月】 に 叢雲(むらくも)(はな)に風(かぜ)

  1. 好事にとかく故障が起こりやすいことのたとえ。月にむらくも。
    1. [初出の実例]「世の中は月にむら雲花に風、木のへ殿にはさいもんのでう」(出典:天正本狂言・近衛殿の申状(室町末‐近世初))

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ことわざを知る辞典 「月に叢雲花に風」の解説

月に叢雲花に風

月には雲がむらがって隠し、美しく咲いた桜は風が吹いて散らす。好事はとかくじゃまが入り、長続きしないことのたとえ。

[使用例] もし浮瀬なく、強い者のために沈められ、滅されてしまうものであったならば、それはいわゆる月に村雲、花に嵐の風情。弱きを滅す強き者の下賤にして無礼野蛮なることを証明するとともに、滅される弱き者のいかほど上品で美麗であるかを証明するのみである[永井荷風妾宅|1912]

[類句] 好事魔多し

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