デジタル大辞泉 「有り有りし」の意味・読み・例文・類語 ありあり・し【有り有りし/在り在りし】 [形シク]1 事実そのままらしい。ありのままである。「心深く大人のやうにおはすれば、―・しうは世にのたまはじ」〈宇津保・楼上下〉2 当然あるべきさまである。望ましいさまだ。「―・シイ体ていデゴザル」〈日葡〉3 いかにも本当らしい。「―・しく言へば、若気ゆゑまことと思ひ」〈信長公記・一二〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「有り有りし」の意味・読み・例文・類語 ありあり‐し【有有・在在】 〘 形容詞シク活用 〙 ( ラ変動詞「あり(有)」を重ねて形容詞としたもの )① 実際にあったとおりのさまである。ありのままである。[初出の実例]「心ふかく、おとなのやうにおはすれば、ありありしうは、よにのたまはじ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上下)② 当然あるべきさまである。そのものにのぞましい様子である。[初出の実例]「よついたるよのつねめきて、ありありしき事也」(出典:花屋抄(1594))③ さもほんとうらしい。もっともらしい。[初出の実例]「此儀尤と同心せしめ、ありあり敷く云へば、若気故実(まこと)と思ひ、かくのごとく候や」(出典:信長公記(1598)一二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例