精選版 日本国語大辞典 「有念」の意味・読み・例文・類語 う‐ねん【有念】 〘 名詞 〙 仏語。① 具体的な事物を対象として、これを心に思い観察すること。対象を越えた真如を観察し、また、その心をも離れる無念に対する。[初出の実例]「有念は皆邪也。無念は正也」(出典:梵舜本沙石集(1283)二)② 乱れる心のままで行なう散善口称の念仏のこと。心の乱れをしずめて行なう定善に対する。[初出の実例]「浄土宗にまた有念あり、無念あり。有念は散善の義、無念は定善の義なり」(出典:末燈鈔(1333)一) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例