有機感覚(読み)ゆうきかんかく(その他表記)organic sensation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「有機感覚」の意味・わかりやすい解説

有機感覚
ゆうきかんかく
organic sensation

身体内部に刺激源をもつ感覚で,内臓感覚,平衡感覚,運動感覚などを含めてさす場合と内臓感覚または臓器感覚だけをさす場合とがある。内臓感覚は内臓器官の状態,とりわけ欲求に関与した状態を伝える感覚とされ,空腹感,満腹感,渇感,尿意,性感などがこれにあたる。吐き気,めまいなどもこれに加えられる。いずれも視覚や触覚などと違って,その感覚の投射される部位が明確でないことが多い。このうち,空腹感,特に激しい飢餓感については,胃の一定の型のリズミカルな収縮と直接に関連していることが,W.B.キャノンと A.L.ウォシュバーンの実験 (風船を胃の中に入れる) で確かめられた。その後の研究で,大脳内に空腹中枢,満腹中枢があり,血液中の血糖量の低下,ホルモンなどの影響で空腹中枢が刺激される場合に空腹感が起ることがわかった。たとえば,胃の全摘出を受けた人にも空腹感が起ることがあるのは,このためとされる。

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