望月新一(読み)もちづきしんいち

知恵蔵mini 「望月新一」の解説

望月新一

日本の数学者、京都大学数理解析研究所教授。1969年3月29日生まれ、東京都出身。88年、16歳にして米国のプリンストン大学に入学、19歳で卒業すると、92年には22歳で同大学にてPh.D.(博士水準の学士号)を取得。同年、京都大学数理解析研究所助手に就任し、96年、同研究所助教授に就任。翌年には、日本数学界において最も権威ある賞の1つ「秋季賞」を受賞。2002年に現職就任(32歳)。05年には、若手科学者を対象とした国民的な賞「日本学術振興会賞」を受賞し、同年、日本の学術界で最も権威ある賞とされる「日本学士院学術奨励賞」を受賞。12年8月30日(43歳)、約10年に及ぶ研究の後に、「ABC予想」と呼ばれる数学の整数に関する極めて重要な未解決難問を証明する、500ページに及ぶ論文をインターネット上に公開。論文が長大であることと、新たな数学的手法を開発・駆使して証明を展開しているため、正誤判定には何年もかかる見通しだが、欧米のメディアも「驚異的な偉業になるだろう」と伝えている。

(2012-09-20)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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