朝鮮の宗教(読み)ちょうせんのしゅうきょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「朝鮮の宗教」の意味・わかりやすい解説

朝鮮の宗教
ちょうせんのしゅうきょう

古代朝鮮では,シャーマニズムアニミズムが盛んであったが,三国時代に中国から儒教仏教道教伝播し宗教生活に大きな変革が起った。統一新羅と高句麗では仏教が国家の保護を受け,大いに発展し,また道教も土俗信仰や仏教に混入され盛んになった。しかし,儒教をもって国是とした李氏朝鮮では,仏教,道教はともに排斥された。 18世紀後半に中国を通じてカトリック (西学) が伝播したが,これに対抗して 19世紀に東学 (のちに天道教改称) が現れた。東学は列強侵略,特に日本のそれに反抗する民族宗教として盛んになった。 19世紀後半開国以後はプロテスタント諸派が伝播,また新興宗教も多数興った。日本の支配下では,各教団は民族運動の集結体として弾圧を受けたが,1945年解放後は自由になり,特にキリスト教と仏教が盛んである。 (→朝鮮のキリスト教 , 朝鮮の仏教 )  

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