木仏師(読み)きぶっし

精選版 日本国語大辞典 「木仏師」の意味・読み・例文・類語

き‐ぶっし【木仏師】

〘名〙 (仏画専門制作した絵仏師(えぶっし)に対して) 木彫仏像の制作に従事した者。平安時代から専門の技術者として存在し、鎌倉時代に隆盛した。
※殿暦‐康和四年(1102)一一月一六日「酉刻許、木仏師物事高声間、極不便也」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「木仏師」の意味・わかりやすい解説

木仏師
きぶっし

仏像彫刻家のこと。奈良時代以前には仏像彫刻家は仏師,仏工造仏工などと呼ばれていたが,平安時代になって木彫が仏像の主流となるにつれ,仏師を木仏師と称した。

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百科事典マイペディア 「木仏師」の意味・わかりやすい解説

木仏師【きぶっし】

仏師

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「木仏師」の意味・わかりやすい解説

木仏師
きぶっし

仏師

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世界大百科事典(旧版)内の木仏師の言及

【絵仏師】より

…例えば,1105年(長治2)尊勝寺の造営に参画した画家の定助は,《中右記》に〈絵仏師定助〉と記載されている。しかも,このころから,仏像(彫刻)を制作する仏師は木仏師と呼ばれ,仏師でも絵像と彫像の制作者の区別がなされる。仏師の社会的地位をみると,木仏師の巧匠康尚は998年(長徳4)に講師という僧職につき,1022年(治安2)には定朝が仏師としてはじめて法橋という僧綱位を授かった。…

【仏師】より

…平安時代に入って官の造寺造仏が減少すると,各有力寺院が造仏所を持ち,工人を抱えることになった。またこのころには絵師のうちで絵にかいた仏像,現在でいう仏画を描く工匠が絵仏師といわれたのに対し,このころの彫刻が木で造られることが多かったので木仏師とも呼ばれている。また荘厳具(しようごんぐ)の製作に当たる工人は餝(かざり)仏師と呼ばれた。…

※「木仏師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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