木偶坊(読み)でくのぼう

精選版 日本国語大辞典 「木偶坊」の意味・読み・例文・類語

でく‐の‐ぼう‥バウ【木偶坊】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人形。操りの人形。でく。でくるぼ。でくるぼう。
    1. [初出の実例]「鎗踊り如人傀儡の師(ボウ)」(出典:雑俳・漢俳沓付(1700))
    2. 「若(も)し此欲がなからんには、人は木偶人(デクノボウ)と一般にて」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉九)
  3. 役に立たない者。役立たずの者をののしっていう語。でく。
    1. [初出の実例]「木偶のほうの柳を分る扇子かな〈成美〉」(出典:俳諧・骨書(1787)下)
    2. 「『でくの棒め』と、伴子が聞いて驚いた言葉を使った」(出典:帰郷(1948)〈大仏次郎〉林泉図)

でこ‐の‐ぼう‥バウ【木偶坊】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「でこのぼ」とも ) =でくのぼう(木偶坊)
    1. [初出の実例]「木にて作りしでこのぼう、いとであやつるおもしろや」(出典:随筆・徳永種久紀行(1617)ゑどくだり)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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