木谷蓬吟(読み)キタニ ホウギン

20世紀日本人名事典 「木谷蓬吟」の解説

木谷 蓬吟
キタニ ホウギン

大正・昭和期の演劇研究家,浄瑠璃研究家



生年
明治10(1877)年4月4日

没年
昭和25(1950)年4月4日

出生地
大阪・西区

本名
木谷 正之助

学歴〔年〕
大阪高商卒

経歴
文楽の5代竹本弥太夫の2男。金融界に一時勤めたが、大正3年「文芸同攻会」を創立近松門左衛門の研究に打ち込んだ。一方浄曲名作実演会を開いた。5年竹田出雲 竹本播磨少掾らの墓碑を発見した。11年「大近松全集」(全16巻)の刊行を始めた。13年同人誌「劇と其他」を創刊、昭和4年には雑誌「大阪人」を発刊 ともに10号で終刊。父の「弥太夫日記」などを基に近松と文楽史の研究に没頭した。著書は他に「文楽今昔譚」「浄瑠璃研究書」「人間近松門左衛門」「近松と天皇劇」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「木谷蓬吟」の解説

木谷蓬吟 きたに-ほうぎん

1877-1950 大正-昭和時代の演劇研究家。
明治10年4月3日生まれ。5代竹本弥太夫の次男木谷千種(ちぐさ)の夫。大正11年から「大近松全集」16巻を刊行。父の「弥太夫日記」や遺著をもとに近松門左衛門,坂田藤十郎らの業績を紹介し,竹田出雲(いずも)らの墓碑を発見した。昭和25年4月6日死去。73歳。大阪出身。大阪高商卒。本名は正之助。著作に「私の近松研究」「文楽今昔譚(たん)」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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