未申(読み)ひつじさる

精選版 日本国語大辞典 「未申」の意味・読み・例文・類語

ひつじ‐さる【未申】

〘名〙
方位十二支にあてて呼ぶときの、未と申の中間にあたる方角西南
※宇津保(970‐999頃)楼上上「ひつじさるの方かけて〈略〉念誦堂たてたり」
② 曲がること。斜めになること。見当ちがいなことのたとえにもいう。
※浄瑠璃・豊年秋の田(1715)一「蔵米を納ずは頤が坤(ヒツジサル)へ、へろりと成が笑止なと」

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デジタル大辞泉 「未申」の意味・読み・例文・類語

ひつじ‐さる【申/×坤】

ひつじさるとの中間の方角。南西

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世界大百科事典(旧版)内の未申の言及

【方位】より

…これらの考え方は,修験者,陰陽師(おんみようじ),祈禱者によって民間に流布したものである。 外来の方位で最も恐れられたのは,陰から陽に転ずる鬼門(丑寅(うしとら))の北東,陽から陰に転ずる裏鬼門(未申(ひつじさる))の南西である。鬼門は悪霊の来る方位とされ,屋敷神を置いたり,京都に対する比叡山のように寺を置いて鎮護したりした。…

※「未申」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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