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蔵米 くらまい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

蔵米
くらまい

(1) 切米ともいい,幕府および大名の家臣で「知行」によらず領主米蔵から現米もしくは米切手俸禄を受ける場合,その米をいう。 (2) 諸大名が蔵屋敷蔵物として回送する米。同じく商品であるが商人が回送する納屋米 (なやまい) とは区別されていた。

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デジタル大辞泉の解説

くら‐まい【蔵米】

江戸時代、幕府・諸藩の米蔵に収納された米。
江戸時代、幕臣・藩士らに支給された俸禄米。切米(きりまい)。
江戸時代、諸藩の蔵屋敷から藩の財政資金として払い出された米。

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百科事典マイペディアの解説

蔵米【くらまい】

(1)切米とも。江戸時代幕藩領主の蔵に年貢として納められた米。特に幕府が江戸浅草御蔵に収納,旗本御家人に支給した米をいい,蔵米で封禄を受ける武士を知行取に対して蔵米取という。
→関連項目廻米家禄蔵前相場米切手地方知行地方直し払米札差扶持淀屋辰五郎

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世界大百科事典 第2版の解説

くらまい【蔵米】

(1)江戸時代,諸藩の蔵屋敷を通じて商品化される米穀。これにたいし蔵屋敷を経由しないで,商人の手によって商品化されるものは納屋米(なやまい)という。各藩で収納された年貢米は,国元において藩主の御用や家臣の俸禄米として支出されたり,城下町で一部払米(はらいまい)されるほかは,大坂や江戸にある藩の蔵屋敷へ蔵米として回送され,そこで藩役人の蔵元もしくは町人蔵元によって販売され,代金は藩の財政収入となった。

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大辞林 第三版の解説

くらまい【蔵米】

江戸時代、幕府・諸藩が倉庫に貯蔵した米。家臣の俸禄にあてた。切米きりまい
江戸時代、幕府・諸大名が蔵屋敷を通して貨幣にかえた貢租米。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

蔵米
くらまい

江戸時代、幕府・諸藩が直轄の倉庫に収納した年貢米。幕府の年貢米は各地の代官所の米倉にいったん納められたのち、江戸・大坂などの大規模な蔵に集積され、財政上の必要に応じ売却された。諸藩の場合も城内の米倉や大坂・江戸の蔵屋敷に運ばれた。蔵米の一部は家臣団への俸禄(ほうろく)として支給されたが、地方知行(じかたちぎょう)・地方渡しに対して蔵米知行・蔵前渡しと称し、受給する武士を蔵米知行・蔵米取といった。また蔵屋敷から市中に販売される蔵米は、一般に米問屋の入札によって払い下げられたが、落札者が蔵役人より受け取る証文を蔵米切手といい、信用の厚い有価証券としてそれ自体通用した。[北原 進]

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世界大百科事典内の蔵米の言及

【切米】より

…江戸時代,給地を持たない武士に主君が支給する俸禄米のこと。蔵米ともいう。江戸幕府においては,直属の家臣(旗本,御家人)のうちに,知行地を与えられた知行取と,知行地をもたない蔵米取がいたが,後者に与えられたものが切米である。…

※「蔵米」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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