本王院(読み)ほんのういん

日本歴史地名大系 「本王院」の解説

本王院
ほんのういん

[現在地名]高野町高野山

千手院せんじゆいん谷の西側に位置し、北側は五之室ごのむろ谷。別格本山で本尊十一面観音。古くは蓮華れんげ谷聖の寺院で、近世は行人方上通の一院であったが、安政年間(一八五四―六〇)に現在地に移転した。開基は宝心。宝心は浄蓮と称し山城醍醐寺理性りしよう院の二代であったが、保元三年(一一五八)に来山して蓮華谷の明遍みようへん谷に菩提心ぼだいしん院を開いた。得蔵とくぞう(徳蔵院)などとも称したが、のち現号に改称。天文年間(一五三二―五五)常陸国鹿島かしま郡の島崎家・宍戸家と檀契を結び堂舎を改造。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報